物流業界の深刻なドライバー不足問題

ドライバー不足はかなり深刻な問題となっています。
物流業界では、この問題を、「2015年危機」と呼ばれています。
2015年危機とは、国交省がかつて「2015年に14万人のトラックドライバーが不足する」と予測したことから、この名前がついています。

14万人が不足することでのインパクトは?

現在、ドライバーの人口は、約84万人と言われています。
その数は、なんと福井県の人口よりも、多い人が、このドライバーという職業に就いています。

そのドライバー人口が14万人不足するということは、私たちの生活はどうなってしまうの?と思うかもしれませんが、実際に生活していて、不便に感じるどころか、逆にどんどん便利なサービスが生まれ、日進月歩で物流が進化しているように感じます。

しかし、現場で働いていて日々思うのは、「高齢なドライバーが多い」ということです。

これは、僕の肌感覚ですし、これまでいた業界とは別の業界なので、一概に言えませんが、軽貨物、一般貨物共に高齢なドライバーが多いと感じてます。

この先、ドライバー人口はどうなるのか?

ドライバー比率

国土交通省資料より

こちらの資料を見て頂ければわかりますが、圧倒的に少ないのが、一般貨物(大型)の29歳以下のドライバーです。
人口比率を考えれば、これからこの世代のドライバーが日本の物流(運送)を支えることを考えれば、良くない状況であることは誰にだってわかります。

なぜ、ドライバーが少なくなっているのか?

このドライバー不足の要因には、様々な問題があります。

・過酷な労働環境
 →長時間、超労働、危険

・多様化した職業
 →プログラマなど昔なかった職業が増えています

・人口減少
 →そもそも人口が減少している

・改正道路交通法
 →中型免許の導入で、高校卒業後すぐにドライバーになるハードルが高かった。(これは準中型免許の導入によって緩和されます)

しかし!僕が一番感じているのは、やはり低賃金労働が、ドライバー不足を加速させている気がします。

昔は、稼げる給料の代表格として君臨していたドライバーとう職業も、今では稼げない分野の職業となってしまいました。
もちろん、付加価値を大きく生み出す仕事ではないため、経営者からすれば、多くを支払うことはできません。

しかし、「稼げる」代表格として君臨していたため、そのイメージで入ってきた若者は、キツイ上に、給与が安い現実に、別の仕事を探して辞めていくということが多く起こっています。

下記のグラフのように、ドライバーの平均賃金も下落の一途をたどっています。

給与平均

この先、どうやって荷物を運ぶのか?

運行効率の改善、中抜き排除で、収入を上げる

まず、直ぐにできる事は、トラック1台あたりの運行効率を高めて収入を上げることだと思っています。

この運送事業は、いかにトラックを回転させて利益を残すか?が重要な職業です。
ホテルのような箱モノビジネスですが、人もコントロールしなくてはならないため、非常に難しい商売なのです。

次に、重層構造化(下請け)運送業界の仕組みを変えることです。
業界内で、当たり前のように、「傭車」と使われる言葉があります。これは、下請けの運送会社、協力会社に、仕事を流して中抜きをして、走ってもらうことです。
利用運送事業という事業で、よくあるのですが、この業界では、2次、3次は当たり前。ひどい時には6次まで仕事を回しているのです。

ニオクルを立ち上げたのも、このような業界を変えたいという思いが有りました。

女性が物流業界へ入ってくる

現在、大手運送会社や国土交通省が積極的に呼びかけをしています。

「男性の仕事」と思われがちなトラックドライバー。他産業に比べても、女性比率はまだまだとても低い状況です。そんな中、近年、少しずつではありますが、業界に華やぎを与える女性ドライバー(トラガール)が増えてきました。「トラガール促進プロジェクト」は、元気に活躍するトラガールを社会に広く発信することで、トラガールを目指す女性の道しるべとなるとともに、経営者や荷主に新しい視点を提供し、業界のイメージ改革を図るための取組です。

トラガール促進プロジェクト – 国土交通省

大手物流業界の中でも、一般消費者に近い、佐川さん、ヤマトさんは非常に積極的に取り組まれています。
佐川さんは、ピンクのトラックが街を走り、女性も活躍しているところをアピールしていますし、ヤマトさんは主婦など短時間で配送してもらえる人を積極的に採用し、人材不足を解消しています。

テクノロジーの進化

物流に関するテクノロジーの進化は、猛烈なスピードで進化しています。

大型の貨物関連の話題は自動運転、ラストワンマイルはドローン。
大きくは、この2つが注目すべきテクノロジーでしょう。

自動運転はダイムラーが、2025年までに高速道路での自動運転トラックの実用化を目指しています。
ドローンもAmazonが非常に力を入れて開発に乗り出しています。
今後もこの2つのキーワードは、注目すべき分野です!

まとめ

トラックドライバー不足はかなり深刻な問題です。
しかし、その深刻な問題が迫っているからこそ、知恵を絞り、業界構造が改善されたり、テクノロジーが進化するのだと思うのです。
未来を見ながらも、できる事から少しずつ取り組むことが大切ですね。

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